
そういえば、うちのプリンター(エプソン)は
黒の印刷が苦手だったな、と。
以前にも、何かを印刷して緑色になっていたような。

麟核の写真を撮っていたおかげで
そちらを年賀状に仕えたので助かりました。
牛モチーフのフィギュア、他に持っていないしなぁ。
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Vol.1900 回の記念ということで、
Vol.767 の回で設定だけ載せていた埼玉のローカルヒーロー、サキタマイザーの
第1話を載せます。お暇な方は、ぜひ。
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「埼玉について、なにか名物ですか? そりゃ、何も無いっすよ。」
「埼玉の名物なんて、何処を探してもあるわけないじゃないですか。だって、埼玉だもん。」
言霊というものは時に、現実を呼び寄せることがある。それが負のものであれば、異界と繋がることもあるだろう。
その日、埼玉の上空に黒い雲が突然、現れ広がった。人々は、こんな時間に夕立ちか、と天を見上げたが、雲は広がったまま雨が降る気配は無かった。
雲は移動して行く。声のする方へ、熱い声のする方へ・・・・・・。
会社の同僚、家族たちの声援が響き渡る。社会人ラグビーの地域リーグの試合で、今日は芝生の上を走り回っている。
前半40分が過ぎ、ハーフタイムを終えてスタジアムの空を見上げると雲行きが怪しい。今日は降るとは言ってなかったのにな。
芝生の上でシューズの紐を結び直し、顔を上げるとハーフウェイラインの中央に男が立っている。
中世風の鎧、マント。長い黒髪に髭の出で立ちはファンタジーのコスプレのようだ。
「おぃ、オッサン! 勝手に入ってきちゃダメだよ、今、試合中なの!」
チームメイトがその男に近づいたその時、男がふいに手を上げ、審判が手にしていたラグビーボールを指差し、叫んだ。
「出でよ、ネェベー!!」
突風が吹き、審判がボールを手放すとそれは宙に舞い、次の瞬間、巨大なボールに変化した。
チームメイトも相手チームも観客席もどよめいている。マジックショーか何かだろうか?
「目覚めよ!!」
マントの男が指を鳴らすと、巨大なボールに手と足が生え、地に降り立ち我々と相対した。選手も客席もパニックだ。今日は自分の家族を連れて来なかったから良かったが、これは一体・・・・・・?
「ナンモネェベー!!」
ボールの怪物が叫んだ瞬間、不気味な色の衝撃波が辺り一面を襲った、と、その瞬間に周囲のチームメイトがうなだれるように下を向き、
「そうだよ、埼玉には何も無いんだ。」
「やっぱり埼玉には何も無いよ。」
と呟き始めた。
「おぃ、そこのオッサン! 今、何をした! この怪物は何だ!」
俺は何ともない。何処にも異常は無い。
「ほぅ。ネェベーの波動が効かん輩が存在するとはな。よかろう。貴様は我が手で葬り去ってくれる。」
男が腰のサーベルに手をかけ引抜き振り上げた瞬間、銃声と共にサーベルが吹き飛んだ。
「待てぃ、ダ・サイ! ヌシの好きなようにはさせぬ!」
何処から声が、と振り向く瞬間、目の前に変なマスクを被った銀色の全身タイツ男が観たことのない形の銃を手に現れた。
「立てるか? 君。もしかして、君は資格者だな?」
「し、資格者?」
「あぁ、そうだ。」
「ぐ、ぐは、・・・・・・。」
俺は焼けるような胸の痛みにうずくまった。すると、胸の中から光が。パァ、と明るくなったと思うと、虹色の勾玉が飛び出してきた。
「君、それを手に持ち空にかざし、さいけんぶそう、げっとおん、と叫ぶんだ。いいかね。」
「何をごちゃごちゃ言っている。」
サーベルを拾い、マントの男が近づいてくる。
「さ、さいけんぶそう、げっとおん!!」
俺は慌てて勾玉を持ち空にかざして叫んだ。すると、勾玉がさらに光を放ち、ベルトの形に変化し、それは腰に装着された。
瞬間、赤い全身タイツのようなもので身体が覆われ、ヘルメットのようなものが頭にセットされた。
「な、なんだこれ!?」
「やはりな、君はサキタマイザーか。」
「サキタ、マイザー?」
マント男の剣撃を、何処から取り出したのか銀タイツ男も剣で応戦している。
「君も戦え、あの怪物を倒すんだ!心に思えば武器は出てくる!」
「あ、えーっと、えーと、とりあえず、剣!」
ベルト中央の勾玉が輝き、ひと振りの剣が出てきた。
***
「うぉりゃぁぁぁ!!」
ベルトから出てきた剣を振りかざし、ボールの怪物に向かって走って行く。
すると、マントの男が大声をあげた。
「ダ・サイゾーンよ、開け!」
瞬間、辺りが一辺し、観たことのない原っぱに放り出された。
「いかん!この空間ではネェベーの力が100%になってしまう! ネイザーレッド、気を付けろ!」
銀タイツの男が言う。
「ネイザーレッドって、俺のこと・・・・・・? うわっ!」
ボールの怪物が足を上げて踏み潰してくるところを、間一髪で避けた。
「とにかく斬れ!斬って倒せ!」
「わかったよ!」
怪物目掛けて剣を振ると、光の筋が怪物に当たった。
ドゥゥン、という地響きと共に怪物が倒れる。
「剣をベルトの前にかざせ!マイザースラッシュを決めるんだ!」
「なんだかよくわからいが、やってやる!」
剣をベルトの前に持ち、ゆっくり引き抜くと剣が輝きを放つ。
「今だ、跳べ!」
「マイザー、スラァッシュ!!」
自分の身体が驚くほど軽く宙に浮き、倒れた怪物に向かって剣を降り下ろす。剣先から出た光の束が怪物を一刀両断していく。
「ネェベー!!」
怪物の断末魔が響き渡り、そのまま粒子となり消えていく。さっきまでいた空間が、元のラグビー場に戻っている。
「貴様ぁ! 次こそは、邪魔はさせんぞ! 覚えておれ!」
マントの男が叫びながら、ふっと消え去った。
「で、あんたは一体、何者なんだ。」
「私か? 私の名は、ミツミネイザー。監視者だ。千年もの長きに渡り、ダ・サイ将軍の復活を監視してきた。」
「あんた、さっきの奴にダ・サイって言ってたよな、あいつは何なんだ?」
「奴は魔界の王、ダ・サイ将軍だ。人間の心の中にある愛県心、郷土愛。それらを喰らって生きている。
人間たちが愛県心を失うことによって、魔界の門が開かれ封印が解かれたのだ。」
「あの化け物は?」
「あぁ、あれはな。ダ・サイが闇の弓矢によって作り出す魔物で、ネェベーと呼ばれている。
あれの出す波動が効かない人間が極一部にいてな。それが君のような、サキタマイザーに変身できるのだ。」
「で、あんた自身は何処から来たんだ。」
「私は秩父の三峰神社を守護する神狼だ。ダ・サイの出現と共に眠りから覚めたのだ。
君にはこれから、サキタマイザーとしての使命を追ってもらうことになる。申し訳ないのだが。」
「なっちまったもんは、仕方ない。ところで、俺のチームメイトがあんな状態なんだが、元に戻るのか?」
うなだれている仲間や客席の人々を見て、ミツミネイザーは言う。
「ネェベーの出す波動により、彼らの愛県心、愛郷心が吸いとられてしまう。
残念だが、今のところ私にはどうすることもできない。」
「そう、か。あのダ・サイって奴を倒せば?」
「あるいは、戻るかも知れぬ。そう言えば、君の名前をまだ聴いていなかったな。」
「くまがい、熊谷・夏だ。」
「ナツ、か。よろしく頼む。それでは、我が作戦本部に来ていただこうか。」
「そんなのまであるのか!」
ラグビー場の裏に停めてあった、ミツミネイザー専用バギーに同乗し、俺は三峰山に向かった。
埼玉を守る戦いが、始まろうとしていた。
『埼剣武装・サキタマイザー』第1話・完。
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アメブロ版では、
Vol.700 にて設定を。Vol.1900 で、今回と同じ内容のものを。Vol.1000 で、続編の設定を。載せています。お時間のある方は
そちらもぜひ、読んでみてください。
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